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岩波現代文庫 学術149 原爆災害 ヒロシマ・ナガサキ

2008年12月07日 | 読書日記など
『岩波現代文庫 学術149
  原爆災害 ヒロシマ・ナガサキ』
    広島市・長崎市 原爆災害誌編集委員会(編)/
      岩波書店2005年

文庫本ですから、手軽に読めるかもしれません。
でも、内容は濃すぎるかもしれませんね。



医師の疎開禁止や、救護組織について書かれてありました。下「」引用。

「一九四三年広島県知事告示によって「防空医療救護対策要綱」が定められ、医師の疎開を禁止するとともに、医師、歯科医、薬剤師および看護婦など七名をチームとする救護班を組織し、この救護班を中心に、町内会や警防団がそれぞれの地区の救護に当たることにしていた。しかし、このようにして確保した医師二九八人のうち二七○人が被爆、薬剤師・看護婦も八○~九三パーセントが罹災して、いずれにも効率に死亡者を生じた。あらかじめ計画された救護班組織は、完全に壊滅したのである。広島市医師会も会員から約六○人の即死者を出したが、このような打撃にかかわらず、歯科医師会、薬剤師会と協力して救護活動に挺身(ていしん)した。」



広島県だけでなく、岡山、島根、鳥取、兵庫、大阪などから医療救護班が入ったといいます。

今度、もし核兵器が使用されたら、広島・長崎の小型の原爆とちがって、亡くなる人の数の方がほとんどあるという……。そして、一発ではすまないから、救護する人たちはいないと予測されている方もおられます。

レンガや石は外からの圧力に弱いと書いてあります。

原爆雲や黒い雨についても書かれてありました。

アイソトープのことも書かれてありました。下「」引用。

「原子爆弾の爆発によって生じるアイソトープは約二〇〇種類に達し、その大部分は放射性である。長崎西山地区の土壌の分析の結果、ストロンチウム八九(半減期五二・七日)、バリウムー四〇(半減期コー・八日)、プラセオジムー四四(半減期一七・三分)、ジルコニウム九五(半減期六五・五日)、ストロンチウム九〇(半減期二七・七年)、セシウム一二七(半減期三〇年)、セリウムー四四(半減期二八五日)が検出されている。このほか核分裂をまぬがれたプルトニウム二三九も見出された。」

ゼノさんなどのことも書かれて在りました。

1953年1月、「広島市原爆障害者治療対策協議会」(原対協)を組織。
広島原対協は研究治療部、生活困窮者は無料、その他の被爆者は収入に応じて自己負担。
この経費にはハワイ在住邦人からの寄付、のち広島市の供託料交付の形で経費を分担。

総論といっていいかと思う本だと思います。




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