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広島新史 資料編I(都築資料編)

2008年12月07日 | 読書日記など
『広島新史 資料編I(都築資料編)』
   都築正男・編著/中本本店1981年

東大の都築正男教授が原爆研究をされようとした
キッカケはやはり「桜隊」の仲みどりの診断からのようです。

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上の写真はトロイ号での都築博士。下「」引用。

「日本に残ったニールらは、医学的実験を行うのに十分な設備を有する鉄道車輌を宇品に運び、これをトロイ号と名付けて調査を開始した。こうしてABCCの活動は、開始されたのである。」


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築地小劇場の名優丸山定夫氏に率いられたと、日本移動劇団「櫻隊」と書いてありました。

「原爆患者一号」といわれる仲みどりことが書かれてあります。下「」引用。

「昭和20年8月6日、広島市堀川町の宿舎(爆心地より700メートル)で被爆し、全滅したが、女優仲みどりさんは、京橋河畔に逃れて陸軍船舶部隊に助けられ、8月9日深夜に東京に帰り、16日に東大病院都築外科に入院、24日に死亡したる。遺体の病理解剖は、三宅仁助教授が担当した。」


都築教授は、その当時、原爆症について適切な判断を下し得る、世界で唯一の専門家だったという。下「」引用。

「放射線の大量且つ長時間にわたる照射が、人体に先立つこと二十年前に、放射線の大量且つ長時間にわたる照射が、人体に与える影響について、動物実験による研究を行なっているが、こうした研究を行なったものには、欧米にもいなかった。」


都築教授は広島・長崎で起こっている原爆症の深刻さに驚き、直ちに調査に当たらなければならないと考えたという。

本部はあくまでもワシントンにあり、ビキニ動物調査との協力もと。



1946年度におけるの調査の主要なテーマは次の通りであった。
1. 死傷者の統計的調査
2. 被災者の臨床的調査
3. 病理解剖的調査
4. 残存放射能の影響調査
5. 人間の遺伝調査
 医学科会会長 都築正男


ヴィタミンB及C剤大量投輿というのは、このころにもうあったみたいです。

永井隆・長崎医科大学理学的療法科助教授の記録ものっていました。

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原子爆弾投下直後の呉鎮守府長官が、救護隊や救出工作隊を送った記録も書かれてありました。

原爆患者第一号として仲みどりさんのことが書かれてありました。白血球の数の少なさは、どんな病気でもそんなに白血球は減少するものでないそうです。

仲みどりの症状は20年前の放射線を全身にあてた兎の実験とおなじ症状だったという。

10日~2週間後におこる赤い斑点は、血小板に関わり、それが障害された出血症状だという。


「赤十字精神で原爆を禁止せよ!」と都築正男は、赤十字国際委員会で訴えると書かれてありました。









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