磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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iPS細胞-世紀の発見が医療を変える-

2010年02月15日 | 読書日記など
『iPS細胞
  -世紀の発見が医療を変える- 平凡社新書 431」
    八代嘉美・著/平凡社2008年

新しいものも、いい部分だけ見つめていてはいけないだろう。
--しかし、この危惧も、原子力をみれば心配がつのるだろう。
倫理など無きが如し……。



ローマ法王庁の姿勢。下「」引用。

「受精の瞬間から生命は誕生すると考え、妊娠中絶を禁止するローマ法王庁は、ヒトES細胞研究についても同様の姿勢を貫く。ただし妊娠中絶の禁止が打ち出されたのはさほど古い話ではない。法王パウルス六世が示した1968年の回勅にもとづいている。」

約200種類の細胞。下「」引用。

「私たちの身体を構成するのは、約200種類もの細胞だ。しかしその細胞もすべては一つの受精卵からはじまっている。それなのに、髪の毛の細胞が突然、神経細胞になったり、皮膚の細胞が肝臓の細胞に変ったりすることはあり得ない。-略-」

クローン羊・ドリー。下「」引用。

「ドリーは6年間でその生涯を閉じた。人間の平均寿命から考えると、ドリーが死んだ6歳という年齢は人間でいえばちょうど40代くらいにあたるだろうか。肺炎を起こした安楽死処置がとられたためだが、その肺炎がクローン動物であったためなのかどうか、まだ確実な結論は出ていない。」

幹細胞……。
1 〈分化能〉分化する能力をもっていて、自分とは異なる携帯や機能をもつ細胞をつくり出せること。
2 〈自己複製能〉分化する能力を維持したままで分裂し、自分と同じ性質をもった細胞を増やすことができるということだ。

幹細胞と原爆。下「」引用。

「こうした幹細胞が私たちの体の中にもあることが確かめられるきっかけは、意外にも日本にある。太平洋戦争末期の1945年、広島・長崎に原爆が投下され多数の人命が失われた。戦後の調査によって、原爆の災厄の中を辛くも生き残った人々に白血病が多発していることが確認された。このことがその出発点になったのである。
 白血病とは血液のがんである。血液には赤血球、血小板、リンパ球、好酸球、好中球、好塩基球、マクロファージにNK細胞とたくさんの細胞が含まれているが、こうした細胞が正常につくられなくなり、血液が正常に機能できなくなってしまう病気のことだ。-略-」

目 次

インクジェットの原理で。下「」引用。

「アメリカのマック・ファウィラーはこのインクジェットの原理にヒントを得て、液滴一粒の中に一つの細胞が含まれるように工夫をした。その結果、彼は1965年、人間の血液細胞(赤血球)を一つ一つの単位で取り分けることに成功した。これが〈セルソーティング〉と呼ばれる技術だ。」

「機動戦士ガンダム(2008年)」で幹細胞……。下「」引用。

「こうした作品の中にも幹細胞という単語が登場したことにびっくりすると同時に、少しずつ一般社会にもその言葉が浸透しつつあることがわかる。同時にこの台詞からは、一般の人がもつ体性幹細胞のイメージは、実際の幹細胞の役割とズレていることが透けて見える。-略-」

全能性幹細胞とプラナリア。下「」引用。

「プラナリアの体は、体の中にあるすべての細胞をつくり出すことができる、いわば全能性幹細胞(新生細胞という)をくまなくもっていて、その数はプラナリアを形づくっている全身の細胞のうち10%にもなるという。この豊富な幹細胞が傷口に集まって失われた部分の修復を行っている。」

山中ファクター。下「」引用。

「-略-iPS細胞がES細胞とほぼ同質の性質をもっていることが確かめられたのである。彼らの発見した四つの遺伝子は〈山中ファクター〉と呼ばれるようになった。」









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