大みそかのNHK「第59回紅白歌合戦」(午後7時20分スタート)の出場歌手53組が25日、東京・渋谷の同局で発表された。初出場14組のうち、10組が会見も行った。紅白の対戦数は26組と、99年以降最も少ない。その影響で、常連と言われる歌手が姿を消した。会見場のひな壇には史上最年少出場となった大橋のぞみ(9)や青山テルマ(21)ジェロ(27)、紅組歴代最年長の秋元順子(61)らが並び「親孝行ができた」などとそれぞれの喜びを語った。

 今年の紅白歌合戦の対戦数は26組で、午後7時台のスタートとなった99年以降最も少ない。前年の98年は25組だったが、放送開始は午後8時だった。番組関係者は「きちんと長い尺で、ゆったりと聴いていただきたい。歌をじっくりと聴かせたいから、1曲あたりは気持ち長くなると思う」と説明した。

 対戦数の少なさは常連と言われる、さだまさし、谷村新司、香西かおりらのほか、グループとしては10年連続して出場していたモーニング娘。も姿を消した。番組関係者は「限りある枠だ。今年の活動を総合的に判断した」と話した。

 紅白歌合戦のテーマは「歌力

 ひとの絆」。しっかりと曲のプレゼンテーションを行うことで、世代の違う家族が一緒に紅白歌合戦見ることを目標にしている。そのため、曲紹介にもある一定以上の時間がさかれるようだ。

 発表された出場歌手の顔ぶれを見ると、初出場が昨年の8組から14組と増え、若返った印象もある。同局は「こんなに若い世代が伸びて、目立った年はない。CDの売り上げだけではないが、昨年に比べヒット曲が多かった。初登場1位とかというのが多かった。一方で、中堅の落ち込みが目立った」と語った。若手の台頭と、1曲あたりに費やす時間が多くなったことで、紅白常連のいすを奪ってしまった形だ。

 一方で、大物アーティストと呼ばれる竹内まりや、安室奈美恵、宇多田ヒカルにもオファーをしたが、断られたことも明かされた。