サザンオールスターズ・桑田佳祐(52)の実姉・岩本えり子(いわもと・えりこ)さんが、今月19日に死去していたことが22日、分かった。56歳。地元関係者によると死因はすい臓がんだという。通夜、葬儀・告別式は近親者のみで近く営まれる予定で、喪主は夫の岩本知世氏が務める。サザンのヒット曲「いとしのエリー」のタイトルは、えり子さんの名前が由来となっているとの説もあるほどで、桑田にとっては、あまりに早すぎる別れとなった。
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最愛の姉の死。両親を亡くしている桑田にとっては、自身の子供以外で唯一残された肉親との別れとなった。
地元・茅ケ崎市の関係者によると、えり子さんの死因はすい臓がんだという。今年5月に雑誌の取材を受けた際、えり子さんも、がんであることを認めていた。
両親が映画館や飲食店などを経営していたため、子供のころの桑田は、えり子さんが母親代わりだった。大人になっても2人のきずなは深く、名曲「いとしのエリー」は、桑田が現夫人・原由子(51)のために作ったが、タイトルはえり子さんの名前が由来となっているという説もある。
桑田が音楽の道に進んだのも、ビートルズが好きだったえり子さんの影響が大きい。楽曲制作でも、96年まで20年以上をアメリカで過ごしたえり子さんに英語の歌詞について相談することもあった。実際に「LONELY WOMAN」や「黄昏のサマー・ホリデイ」、ソロ楽曲「HOLD ON(It’s Alright)」などで英語補作詞としてクレジットされている。
また、えり子さんは、桑田同様に地元・茅ケ崎への愛も深く、05年に市民団体を立ち上げ、環境問題に取り組んでいた。カリスマ性もあり、昨年4月には市長選への出馬が取りざたされた。だがそのころにはすでに体調が悪化していたようで、結局出馬はしなかった。サザンの活動休止の発表時期とえり子さんの闘病時期が重なっているが、所属事務所は関連を否定した。