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昭和ジュークボックス

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第2回 女性アイドル特集

誰もが心ときめかせた青春の歌謡アイドル!
いつか大人になっていった彼女たちの最も輝いていたあの頃をもう一度!

 なにせ、初めて買ったシングル盤が天地真理の「若葉のささやき」なわけです(次に買ったのも、同じ天地真理の「恋する夏の日」)。つまり世代的に僕は、アイドル興隆期のどまんなかを生きてきた世代なのだ。音楽に興味を持ちはじめたころ、“アイドル歌謡”は当然のものとしてそこにあったということ。だから洋楽と同じような感覚で、アイドル歌謡も自然に聴いていた気がするなあ。アイドルの歌がきっかけで、ある特定の洋楽を聴くようになった……ということはさすがになかったけれど。

 南沙織、小柳ルミ子とともに“新三人娘(←いま思えばすごくアバウトな呼称ですな)” のひとりとしてブレイクしていた天地真理が出発点となり、数年後に桜田淳子森昌子と並ぶ“花の中三トリオ”の一員だった山口百恵に傾倒する一方で、ソウル・ミュージックを中心とした洋楽の心地よさを知ったのが小学校高学年のころ。荻窪新星堂に山口百恵がきたときは、サインをもらいに行きました。

 その後、時代の必然としてキャンディーズやピンク・レディーにもひかれ、ほぼ同時期に盛り上がっていたウェスト・コースト・ロックやパンク・ロックにも魅力を感じ、そうかと思えば大場久美子を好きになって友人からツッコミを入れられていた……と節操のカケラもなかったのが中学生時代。

 高校時代は……誰が好きだったかなあ。相変わらず大場久美子だったのかなあ。「コメットさん」、見てたしなぁ。よくおぼえていないけれど、そうこうしているうちに今度は松田聖子が登場し、続いて中森明菜が大々的に売れたのだった。でもそのころはパンクやニュー・ウェイヴにずっぽりハマッていたのでそれほどのめり込んだわけではなく、やがてヒップホップに心を奪われ、そのころ騒がれていたおニャン子クラブで違和感を感じた。ふりかえってみれば、僕の場合はそんな流れでしょうか。

 われながら好きになったアイドルの一貫性のなさには呆れるところではあるが、それはともかくこんな感じで常にアイドルとともに成長してきたのだった。でも僕だけの話ではなく、当時学生だった人は多かれ少なかれ同じような感じだったのではないかと思う。

 では、なぜ女性アイドルが世の男子を魅了したのかといえば、まずは当然ながらルックスってことになりますわな。そこにアイドルとしての商品価値の大半があるのだから、まあ当然の話。でも実はそれだけではなく、少なくとも昭和のアイドルに関しては音楽的な説得力の大きさというものも多分に影響している気がする。キャッチーで親しみやすい楽曲であるということですね。あるいは、共感できる歌詞というものの力もある。

 だからこそ、たとえば小学生時代に聴いていた楽曲をいま聴きなおすと、それらはものすごく、もう必要以上に懐かしく聞こえたりする。曲としての魅力と、雑誌とかピンナップとかいろんなものにまつわる思い出が総動員で襲いかかってくるわけですね。それは強力。

 もちろんひとことでアイドルといっても、70年代と80年代では楽曲の質感にも大きな違いがあるけれど、それらを“昭和”というくくりで捉えた場合、どちらにも懐かしさという共通点が浮かび上がってくる。そんなわけだから、すっかり大人になってしまったいま聴いてみても、というよりは大人だからこそ、楽曲の端々からいろんな思いを抽出できるのではないでしょうか。

 そうそう蛇足ながら、歌手としての基本である歌が全然ダメなアイドルも数多いけれど、それもまた味わいというか、シャレの範疇に納められるものだったりしますよね。マイナスポイントをプラスとして楽しんじゃう余裕が大切ってことで、それも大人ならではのアイドル歌謡の楽しみ方といえるかも。
(Text/印南敦史)

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Juke Box セレクション

アグネス・チャン
『ベスト・アルバム』

1989年 Release

ダウンロード価格
アルバム \2,000(税込)  
トラック 各\210(税込)

おすすめトラック
ひなげしの花試聴
草原の輝き試聴
ポケットいっぱいの秘密試聴

あえていうまでもなく、1972年にアグネス・チャンが登場したときのインパクトはかなりのものだったわけです。「香港から訪れたアイドル」という(当時としては奇抜だった)コンセプトもさることながら、ファースト・シングル「ひなげしの花」の高音ボーカルの存在感って、ギャグのネタになるほど強烈でしたからね。そういう意味ではデビュー当時の彼女、ギリギリの境界線上にいたのかもしれない。でも結果的には以後も「草原の輝き」や「小さな恋の物語」、「ポケットいっぱいの秘密」などなどヒットを連発し、すっかり認知度を確立してしまったのだからたいしたもの。ってなわけでその歌声は、高度成長期の日本を代表するアイコンとしていまも多くの人々の心に刻まれているはずだ。日本のアイドルとは異なる視点が見えるオリジナル・アルバムを聴いてみるのもいいけれど、まずはヒット・シングルを網羅したベストアルバムで、その才能をふたたび確認してみてはいかがでしょう。

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桜田淳子
『わたしの青い鳥』

1973年 Release

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アルバム \2,000(税込)
トラック 各\200(税込)

おすすめトラック
わたしの青い鳥試聴
ひとり歩き試聴
サンタモニカの風試聴

山口百恵・森昌子とともに“花の中三トリオ”として人気を博した桜田淳子は、70年代女性アイドルを語るうえで無視できない存在だ。印象深いのは1973年のデビュー曲「天使も夢みる」や日本レコード大賞最優秀新人賞、日本歌謡大賞放送音楽新人賞を受賞した「わたしの青い鳥」あたりでしょうか。特に後者の「♪クッククック」というパートは、みんなが口にしてましたね。でも改めて振り返ってみれば、「花物語」とか、オリコンチャートで1位を獲得した「はじめての出来事」とか、「十七の夏」とか「夏にご用心」、あるいは「気まぐれヴィーナス」や「しあわせ芝居」や「リップスティック」、そしてもうひとつの名曲「サンタモニカの風」などなど、誰しもが「ああ、あの曲か」と懐かしさをおぼえるに違いないヒット曲が目白押し。それに楽曲の完成度もさることながら、この人の場合は親しみやすいキャラクターも大きな武器だったといえるんじゃないかな。たとえばいい例が、「8時だヨ!全員集合」で志村けんと演じたコントですよ。

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麻丘めぐみ
『<SPECIAL PACK>麻丘 めぐみ』

2004年 Release

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アルバム \525(税込)
トラック 各\200(税込)

おすすめトラック
芽ばえ試聴
わたしの彼は左きき試聴
女の子なんだもん試聴

麻丘めぐみといえば、日本歌謡大賞放送音楽賞と日本レコード大賞大衆賞を受賞した「わたしの彼は左きき」。まさに国民的ヒットと呼ぶにふさわしく、「私の彼は左巻き」なんて替え歌ができたりもしました(って、余計な話ですみません)。しかしその前年にシングル「芽ばえ」でデビューした時点ですでに、この人はアイドルとしての素質を充分に備えていたといえるでしょう。清楚なルックスのポイントは、おっとりとした雰囲気をかもし出すたれ目と、さらっと長い黒髪。妹キャラとでもいうべき親しみやすい雰囲気が、当時の学生たちに大きく支持されたわけです。お世辞にも歌がうまいとはいえないけれど、上記2曲をはじめ「悲しみよこんにちは」、「女の子なんだもん」、「森を駆ける恋人たち」、「アルプスの少女」、「ときめき」、「白い部屋」、「悲しみのシーズン」など大半の楽曲を筒美京平が作曲しているだけあって、楽曲のクオリティも文句なし。だから聴いてみれば、アイドルというフォーマット上で可能性を追求する作曲家のスキルも楽しめるわけです。

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岩崎宏美
『あおぞら』

1975年 Release

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アルバム \1,600(税込)
トラック 各\200(税込)

おすすめトラック
二重奏(デュエット)試聴
ロマンス試聴
この広い空の下試聴

アイドルには必ずしも、“歌のうまさ”が求められるものではありませんよね。アイドルである以前に歌手なんだからおかしな話ではあるのだけれど、それは二の次にされてきた部分はたしかにある。だからこそ岩崎宏美は、数多い女性アイドルのなかでも希有な存在といえるのではないだろうか。なぜって、歌がめちゃめちゃうまいからだ。当たり前のことをできているというレベルを超えて、そのうまさには聴く人を圧倒せずにはいられない説得力がみなぎっている。基礎がしっかりしているから、安心して聴けるというか。2006年にはバリー・マニロウと「Sincerely/Teach Me Tonight」をデュエットし(マニロウのアルバム『The Greatest Songs Of The Fifties』国内盤に収録)、彼のラス・ヴェガス公演にもゲスト出演したけれど、こういう流れもまさに力量があってこそという感じ。しかも「二重奏(デュエット)」、「ロマンス」と2大ヒットを放ったファースト・アルバム『あおぞら』の時点でスキルは確立されていたのだから、本当に驚かされるばかりだ。

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岡崎友紀
『雲と渚と青い海』

1971年 Release

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アルバム \1,500(税込)
トラック 各\150(税込)

おすすめトラック
おくさまは18才試聴
小さなお城試聴
戦い忘れたこの世界試聴

映画にもなった1970年のラブコメ『おくさまは18才』を筆頭に、翌年の『なんたって18歳』、72年の『ママはライバル』、『だから大好き』、『小さな恋のものがたり』、73年の『ラブラブライバル』、74年の『ニセモノご両親』などなど。列記するだけでも出演作の多さには驚かされるが、つまり70年代前半、岡崎友紀はそれほど影響力の大きなアイドルだったのだ。これら以外にも、映画など出演作はまだまだあるしね。歌もうまいし(って当然といえば当然のことなんだけど)、アルバムの完成度も高かった。たとえば好例が、1971年に大ヒットしたこのアルバム。岡崎友紀名義での「おくさまは18才」、「小さなお城」に加え、『おくさま?』の主人公である高木飛鳥の名義でも「輝き」、「戦い忘れたこの世界」の作詞を手がけているのだ。そんなところにも、ただのアイドルを超えた志の大きさが表れているのでは? 未熟な部分もあるとはいえ、みずみずしさとして充分に容認できる。

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中森明菜
『BEST』

2006年 Release

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アルバム \1,800(税込)
トラック 各\200(税込)

おすすめトラック
少女A試聴
北ウィング試聴
飾りじゃないのよ涙は試聴

昭和から平成へと時代を横断し、世の中が激変してもなお根強い人気を維持するアイドル(もはやアイドルという言葉では語り尽くせないけど)といえば、やっぱり中森明菜ということになるのではないでしょうか。1982年にデビューし、「スローモーション」、「少女A」、「セカンド・ラブ」と次々とヒットを連発していったこの人は、存在そのものが旧態依然としたキャピキャピ清純路線のアイドルとはまったく異なっていたからだ。どこか湿っぽい影のなかに、とてつもなく破壊的な熱を感じさせるとでも申しましょうか。1984年の「飾りじゃないのよ涙は」、そして2年連続で日本レコード大賞を受賞した「ミ・アモーレ(1985)」、と「DESIRE ?情熱-(1986)」でそのキャリアは頂点に達したわけだけれど、いまなお絶大な支持を得ているのもそのキャラクターと堂々たるボーカル・ワークのおかげだろう。活動25周年を記念したこのベストを聴きなおしてみても、そのパワーには圧倒されるばかり。

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ゴールデン・ハーフ
『ゴールデン・ハーフでーす』

1971年 Release

考えてみると、ものすごいグループ名ですよね。いまでは考えられないけれど、それはともかく人気番組「8時だよ!全員集合」にも出演していたゴールデン・ハーフは70年代の芸能界を振り返るうえで決して無視できない存在だった。スリー・キャッツの楽曲を取り上げたデビュー・シングル「黄色いさくらんぼ」や、同じくスタンダードの「ケ・セラ・セラ」、「バナナ・ボート」など、カバー中心のアルバムもきらびやかでひたすらポップ。楽しみがい満点だ。

おすすめトラック

黄色いサクランボ試聴
バナナ・ボート試聴

安西マリア
『ゴールデン☆ベスト』

1973年 Release

1973年にエミー・ジャクソンのカバー「涙の太陽」でデビューし、その年のレコード大賞新人賞を受賞した安西マリアは子どもの目から見ても素敵な印象でございました。「愛のビーナス」とか「針のくちづけ」、「早いもの勝」、「恋の爆弾」、「あなたに敗けそう」、そして「涙のジャニーギター」など、知らず知らずのうちに脳裏に刻み込まれている楽曲も数多いしなあ。でも、同じような人は少なくないのでは?上品で聴きやすいボーカルが魅力的ですね。

おすすめトラック

涙の太陽試聴
涙のジャニーギター試聴

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小柳ルミ子
『小柳ルミ子 ベストアルバム』

1998年 Release

天地真理、南沙織とともに「新三人娘」と呼ばれていた小柳ルミ子は、アイドルという言葉で呼ばれはじめた初めての世代だ。日本レコード大賞最優秀新人賞を受賞した代表曲「わたしの城下町」、同じく日本歌謡大賞と日本レコード大賞を受賞した「瀬戸の花嫁」がそうであるように、楽曲的には演歌の範疇。というわけあって歌唱力・表現力にはアイドルの領域を超えたものがあり、その楽曲には普遍的なフックが備わっている。ベスト・アルバムで、その魅力を再検証してみよう。

おすすめトラック

わたしの城下町試聴
瀬戸の花嫁試聴

伊藤咲子
『ひまわり娘』

1994年 Release

大きな広がりを感じさせる、スケールの大きなボーカルが伊藤咲子の魅力でした。ゴシップなどで世間を騒がせるようなタイプではなかったけれど、しっかりと歌の力で勝負をかけたアイドルだといえるかも。「ひまわり娘」、「木枯しの二人」、「青い麦」、「乙女のワルツ」、「冬の星」、「きみ可愛いね」、「いい娘(こ)に逢ったらドキッ」など、聴けば「ああ、この曲か」と思い出せる名曲が詰まったこのアルバムで、誠実な歌いっぷりにまた触れてみてはいかがだろう。

おすすめトラック

ひまわり娘試聴
木枯らしの二人試聴

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木之内みどり
『SINGELSコンプリート』

2007年 Release

アイドル歌手としてのみならず、映画『野球狂の詩』での水原勇気役、あるいはドラマ『刑事犬カール』主人公の高杉洋子役としてもおなじみだった木之内みどり。1974年のデビュー・シングル「めざめ」以来、「あした悪魔になあれ」、「東京メルヘン」、「横浜いれぶん」など多くのヒット・シングルを生んだ。決して派手ではないながら、どこか安心させてくれるような独特の雰囲気が魅力。聴き慣れた楽曲の数々を、ベスト・アルバムでなぞってみよう。

おすすめトラック

あした悪魔になあれ試聴
東京メルヘン試聴

大場久美子
『なんてったってアイドルポップ〜あこがれ〜』

1993年 Release

大場久美子といえば「コメットさん」。歌手としてよりもそっちのイメージの方が大きいし、歌に関してはまぁ、いろいろあるわけだ。ファースト・シングルの「あこがれ」からしてすでに、音程が合っていない(笑)。コメットさんの主題歌としてもおなじみの「キラキラ星あげる」や、パーカッシヴなビートがかっこいい「スプリング・サンバ」なども含め、それでもどこか許せてしまうんだよなあ。あ、昔ファンだったってことも影響してるのかもしれませんけど。

おすすめトラック

あこがれ試聴
キラキラ星あげる試聴

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石野真子
『狼なんか怖くない』

1978年 Release

70年代後期を代表するアイドルは誰かと問われたとき、迷いなく石野真子だと即答する人はけっこう多いのでは? 八重歯がポイントのキュートなルックスは、当時の男子を魅了しまくりましたものね。日本歌謡大賞、日本レコード大賞、 ゴールデンアロー賞など複数の新人賞を獲得した1978年のデビュー・シングル「狼なんか怖くない」から「わたしの首領」、「失恋記念日」など懐かしすぎる名曲多数。ファンのリクエストをもとに当時の楽曲をリメイクした『Mako Revival』も出ている。

おすすめトラック

狼なんか怖くない試聴
わたしの首領試聴

松本伊代
『コンプリート・シングル・コレクション』

1986年 Release

同世代の中森明菜、堀ちえみ、小泉今日子、早見優とともに“花の82年組”なんて呼ばれてもいた松本伊代。日本レコード大賞新人賞も受賞した1981年のデビュー・シングル「センチメンタル・ジャーニー」のフック「伊代はまだ16だから」(作詞は湯川れい子!)は、この人のアイコンとしても機能しました。尾崎亜美が手がけた「流れ星が好き」「ポニーテイルは結ばない」「シャイネス・ボーイ」、筒美京平の作曲による「ビリーブ」など、クオリティの高い楽曲が多いところも注目点。

おすすめトラック

センチメンタル・ジャーニー試聴
チャイニーズ・キッス試聴

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薬師丸ひろ子
『古今集』

1982年 Release

デビュー作『野生の証明』、そして人気を確立することになった『セーラー服と機関銃』と、薬師丸ひろ子は女優として実績を積み上げてきた。というだけあって一般的なアイドルとはポジションが少しばかり違うけれど、「セーラー服と機関銃」や「探偵物語」での表現力を例に挙げるまでもなく、シンガーとしても秀でた才能を持っていた。来生たかお、来生えつこ、松本隆、大瀧詠一、井上鑑、南佳孝などなど、楽曲ごとに豪華な製作陣が関与している点も見逃せない。

おすすめトラック

セーラー服と機関銃試聴
探偵物語試聴

斉藤由貴
『斉藤由貴SINGLESコンプリート』

2007年 Release

1985年に歌手としてデビューした斉藤由貴は、軽薄短小な80年代の空気感とはひと味違った文学少女的イメージで成功を収めたアイドルだ。松本隆と筒美京平が名を連ねたデビュー・シングルの「卒業」や「初戀」、「情熱」以下、森雪之丞と玉置浩二による「白い炎」(ドラマ『スケバン刑事』主題歌)、「悲しみよこんにちは」など豪華な製作陣が関与していることもあってクオリティも高く、それぞれの楽曲に普遍性が備わっている。いま聴けば、当時の情景が蘇ってくるかも。

おすすめトラック

卒業試聴
情熱試聴

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本田美奈子
『ゴールデン☆ベスト』

2003年 Release

1985年のデビュー曲「殺意のバカンス」から代表曲「1986年のマリリン」まで、本田美奈子は80年代に多くのアイドル・ポップを残したシンガーだった。1988年にバンド“MINAKO with WILD CATS”を率いて活動したり、2002年にはピーボ・ブライソンと「美女と野獣」をデュエットするなど、その方向性はアイドルの範疇をはるかに超えていた。わずか38歳での逝去が悔やまれるばかり。ヒット曲や重要曲を網羅したベスト・アルバムで軌跡をたどってみよう。

おすすめトラック

1986年のマリリン試聴
殺意のバカンス試聴

岡田有希子
『ALL SONGS REQUEST』

2002年 Release

1984年に「ファーストデイト」でデビューし、日本歌謡大賞と日本レコード大賞の最優秀新人賞を受賞。以後もトップ・アイドルとして圧倒的な支持を獲得するも、坂本龍一作曲、Seiko(松田聖子)作詞による「くちびるNetwork」の大ヒット直後に投身自殺して早すぎる生涯を終えた岡田有希子。いまだ衰えない影響力は、アイドルとしての彼女の素質を代弁しているのかもしれない。いまふたたび、当時の歌声を耳にしてみるのもいいのではないだろうか。

おすすめトラック

くちびるNetwork試聴
ファーストデイト試聴

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More&More

直球どまんなかの正統派路線を突き進むタイプから、「考えてみればたしかにアイドルっぽかったかな」という消極的印象派(なんだよその言葉)まで、アイドルといっても千差万別。王道の極みとしては、キャンディーズと人気を二分したピンク・レディーや80年代の象徴的存在でもあるおニャン子クラブあたりがすぐに思い浮かぶところだろう。それから“王道なんだけど、いまひとつ抜けきれないなにか”を持った人がいつの時代にも存在するもので、たとえば「脱・プラトニック」の桑田靖子とか、「沈丁花」の石川優子とか、あとは柏原芳恵なんかもそんな存在でしょうか。って、ファンの人に怒られそうだけど、「伸び悩んでいるからこそ応援したい」みたいな考え方も特定のアイドルを追いかける楽しみだったのでは? アイドルか否かという微妙な立ち位置という意味では、80年代に「君たちキウイ・パパイア・マンゴーだね。」で大ブレイクした中原めいこや、同じころから精力的に作品をリリースしていた川島なお美あたりがあてはまるのではないかと。ちなみに後者に関して「こんなに幸せでいいのかしら」をリコメンドしているのは、先の結婚宣言があったからというだけの話です。岩崎良美の「タッチ」に関しては、アイドル云々というよりアニメの影響の大きさも見逃しがたいかもしれません。

ピンク・レディー
「ペッパー警部」

1976年 Release

[試聴]

おニャン子クラブ
「セーラー服を脱がさないで」

1985年 Release

[試聴]

川島なお美
「こんなに幸せでいいのかしら」

1981年 Release

[試聴]

中原めいこ
「君たちキウイ・パパイア・マンゴーだね。」

1984年 Release

[試聴]

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桑田靖子
「脱・プラトニック」

1983年 Release

[試聴]

石川優子
「沈丁花」

1979年 Release

[試聴]

柏原芳恵
「A・r・i・e・s」

1987年 Release

[試聴]

岩崎良美
「タッチ(21st. Century Version)」

2007年 Release

[試聴]

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