直球どまんなかの正統派路線を突き進むタイプから、「考えてみればたしかにアイドルっぽかったかな」という消極的印象派(なんだよその言葉)まで、アイドルといっても千差万別。王道の極みとしては、キャンディーズと人気を二分したピンク・レディーや80年代の象徴的存在でもあるおニャン子クラブあたりがすぐに思い浮かぶところだろう。それから“王道なんだけど、いまひとつ抜けきれないなにか”を持った人がいつの時代にも存在するもので、たとえば「脱・プラトニック」の桑田靖子とか、「沈丁花」の石川優子とか、あとは柏原芳恵なんかもそんな存在でしょうか。って、ファンの人に怒られそうだけど、「伸び悩んでいるからこそ応援したい」みたいな考え方も特定のアイドルを追いかける楽しみだったのでは? アイドルか否かという微妙な立ち位置という意味では、80年代に「君たちキウイ・パパイア・マンゴーだね。」で大ブレイクした中原めいこや、同じころから精力的に作品をリリースしていた川島なお美あたりがあてはまるのではないかと。ちなみに後者に関して「こんなに幸せでいいのかしら」をリコメンドしているのは、先の結婚宣言があったからというだけの話です。岩崎良美の「タッチ」に関しては、アイドル云々というよりアニメの影響の大きさも見逃しがたいかもしれません。 |