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「メーテル役は小雪さんに」松本零士さん、松山で講演

2011年3月7日

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詰めかけたファンと握手をする松本零士さん=松山市一番町3丁目

 大洲市ゆかりの漫画家、松本零士さんが6日、松山市一番町3丁目の松山三越で講演し、詰めかけた約200人のファンを前に作品の秘話などを語った。代表作「銀河鉄道999(スリーナイン)」について、「実写化という話もある」などと話し、会場を沸かせた。

 松本さんは、1938年に福岡県久留米市に生まれ、戦時中は母の故郷である旧新谷(にいや)村(現大洲市)で過ごした。松山三越6階で開かれている「帰郷 ふるさと愛媛へ 松本零士の世界展」のイベントとして来場。講演の中で、松本さんは「初めて漫画を描いたのが新谷村だった。愛媛は懐かしく、親しみある」と話した。

 戦後、北九州市で漫画家としてデビューしたのち、18歳で上京。松本さんは当時について、「帰りの運賃も持たず、二度と帰らないという思いだった。実は、『銀河鉄道999』の主人公・鉄郎の旅立ちは、自分の旅立ちと重ねた」と明かした。

 「999」について松本さんは「実写化するならば、メーテルは女優の小雪さんにお願いしたいと思っていたら、メーテルとはロシア語で小雪という意味だと聞いた」などと話した。

 72年に講談社出版文化賞を受賞した「男おいどん」の連載中に、若い読者から「元気をもらった」との手紙が多く届いたという。松本さんは「それからは、若者の夢を育むために描くことがメーンテーマになった。作品にこめているのは夢を信じて頑張ろうよ、という思いなんです」と語っていた。

 今治市の漫画喫茶経営、山本吉幸さん(46)は「松本さんの作品からひきょうには生きない、前向きに生きるということを学び、生き方が変わった」と話していた。

 同展覧会は、「999」の原画や版画など約80点を展示している。無料。7日午後4時まで。

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