パナソニックが写真1枚の情報で歪曲や傾きを瞬時に補正する革新的な技術を開発

日経新聞で、写真1枚のみの情報で写真の歪曲や傾きを高精度に素早く補正することができる、パナソニックの革新的な技術が紹介されています。

パナソニック、写真1枚でゆがみ補正 革新的な新手法

  • 「カメラ校正の世界観を塗り替えた」。こう自信を見せる36歳の若手エンジニアが、パナソニックホールディングスプラットフォーム本部にいる。わずか2年で、撮影画像のゆがみなどを高精度推定する手法を編み出した若井信彦氏だ。
  • 新手法を使えば、斜めに撮影した画像や、広角・魚眼レンズで撮影したゆがみのある画像を瞬時にゆがみのない水平の画像に直せる。しかも、その変換を行うための変数抽出に必要となるのは画像1枚のみ。これまでは複数枚の写真が必要だった。「スマートフォンやカメラ本体のみで(自動的に)画像補正できるようになる」と若井氏は語る。
  • 1枚の画像からカメラ校正する「深層単画像カメラ校正技術」はここ数年で国際学会での発表が続く技術トレンドの1つ。ただ、推定に用いるための情報が少ないため「非常に困難で、これまでは精度が不十分だった」(同氏)。
  • 結果として試行錯誤が不要になり、学習時間を「従来法であれば27年、提案法で1日」に短縮できた。
  • パナソニックHDは今後、同手法を実データを使いながら検証し、実用化を目指す。

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パナソニックの開発した新技術は、一枚の画像のみの情報で歪曲や傾きを高精度に瞬時に補正するというもので、実用化されれば、デジカメやスマートフォンにもかなりの恩恵がありそうですね。また、レンズの収差などのデータのない画像でも歪曲の自動補正を適用することができるようになるので、古いレンズで撮影した画像の補正にも活用できそうですね。