豊臣秀吉産湯の井(とよとみひでよしうぶゆのい)  <時代>戦国時代  <地域>名古屋
豊太閤之像

<所在地> 中村公園,常泉寺内 名古屋市中村区中村町木下下屋敷(地下鉄東山線中村公園駅下車徒歩10分)
<概要>
 豊臣秀吉の出生地と伝えられる名古屋市中村区に,徳川氏(とくがわし)の天下であった江戸時代が終了していた1885年(明治18),県令の認可のもと秀吉を祭神とする豊国神社(とよくにじんじゃ)が作られた。その後,付近一帯は,中村公園として整備されていく。
 秀吉は,1536年(天文5)に織田信秀(おだのぶひで,信長の父)に仕える足軽,木下弥右衛門(きのしたやえもん)の子として生まれた。以後,今川義元(いまがわよしもと)の武将の松下(まつした)氏そして織田信長(おだのぶなが)に仕える。信長の下で戦功を重ね昇進を遂げ,長浜(ながはま)城主となり,羽柴(はしば)氏を称す。
 本能寺(ほんのうじ)の変の後,明智光秀(あけちみつひで)を山崎(やまざき)の戦いで滅ぼし,信長の重臣柴田勝家(しばたかついえ)を賤ヶ岳(しずがたけ)の戦いで破り,信長の後継者としての地位を手に入れる。
 常泉寺の境内には,秀吉の産湯の水をくんだとされる井戸や,秀吉が最初の一本を自ら植えたとされるヒイラギの木が残っている。
<学習のポイント>
 郷土三英傑の1人,豊臣秀吉に関する史跡を学習する。その中から,足軽の子として出生したことを確認することで,朝廷の権威(関白・太政大臣)に頼る秀吉の生き方を理解することができる。また,三英傑を生んだ尾張(おわり)・三河(みかわ)の共通基盤を考察してみるとよい。
<見学のポイント>
 中村公園内には,秀吉ゆかりの史跡が数多く存在する。「豊公(ほうこう)誕生の地」の碑をはじめ,600点以上の資料を所有する名古屋市秀吉清正(ひでよしきよまさ)記念館などを訪れてみたい。
<参考資料>
 「名古屋の史跡と文化財」 「名古屋いまむかし」 「愛知県の歴史散歩」
<問い合わせ先>
 常泉寺

 愛知エースネットへ      トップへ