新型ウイルス 医師感染の和歌山県の病院 同僚医師も感染確認

新型ウイルス 医師感染の和歌山県の病院 同僚医師も感染確認
男性医師の新型コロナウイルスへの感染が確認されていた和歌山県湯浅町にある済生会有田病院で、新たに同僚の50代の男性医師の感染が確認されました。この病院では一時入院していた70代の男性の感染も確認されていて、県は感染ルートの解明を急いでいます。
新たに感染が確認されたのは、和歌山県湯浅町の済生会有田病院に勤務する50代の外科の男性医師です。

この病院ではこれまでに勤務する男性の外科医と、一時入院していた70代の農家の男性が、新型コロナウイルスに感染していることが確認されています。

これを受けて和歌山県は2人とは別に、肺炎の症状が出ていた同僚の医師や、受診歴がある男性などの検査を進めた結果、同じ外科の50代の男性医師の感染が新たに確認されたということです。

和歌山県で感染が確認されたのは3人目で、県は感染ルートの解明を急いでいます。

県では15日から、済生会有田病院にほかにも感染した人がいないか調べるため、現時点で症状が出ていない医師たちについてもウイルス検査を始めました。

今後、手術を担当する看護師などの検査も順次進める予定で、14日時点で158人いる入院患者については、すでに感染が確認された男性と接触する機会が多かった患者を中心に検査することにしています。

済生会有田病院は14日から感染防止のため外来の診察を停止し、これまでに病院を利用した患者や家族でせきなどの症状がある人は新たに設けた接触者外来を受診するよう呼びかけています。

通院の夫婦「早く収束を」

済生会有田病院に2か月に1度通院しているという湯浅町の80代の夫婦は、夫が今月17日と18日に内科と耳鼻科を受診する予定でしたが、14日、病院から「こういう状況なので診察はできませんが、薬だけなら出せます」という電話がかかってきたということです。

夫婦は「もう何年もこの病院にかかっているので『診察はだめ』と言われ、困ったなという状態です。患者さんは全員困っていると思う。やっぱりかかりつけの先生に診てほしいし、家から近い病院なので、早く収束してほしい」と話していました。